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2015-11-25

紙の工房 枯風庵、始まる。

少しずつ、紙づくりの活動が広がってきた今日この頃。
そろそろ身を固めようと決めました。
色付く季節、私の「名前」が決まったあの時()にちなんで、
「枯風庵(こふうあん)」の設立です。

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学生時代に偶然目にした、着物を染める型紙。
その美しさに息を飲み、一度は型紙職人を志すも、別の道へ。
数年後、改めて進むべき方向を見つめ直した時、
型紙に対しての思いは、その材料である和紙そのものに
向けられていきました。

折しも、晩秋の山中で忘れがたい光景に出会います。
何枚もの紅(あか)や黄色の葉っぱが、
静かに、ゆっくりと、舞い飛んでいくさま。
まるで、風に色があるような。
色とりどりの葉が、透き通っていくような。
散りゆく風は、彩りに満ちていました。

右へ左へ。
時に凪いだり、小さく渦を巻いたりしながら、
ようやく辿り着いた場所。
あの日の風を、名前に込めて。
工房を「枯風庵(こふうあん)」としました。

初めて自分で漉いた紙は、陽に透かすと、
あたたかくて、まっさらで、澄みきっていました。
和紙は、木と水と、太陽の光からできています。
水の中の原料を汲み上げるごとに、
自然の恵み―命を漉き上げるのです。

清(さや)かな紙を漉き、魂を漉き込む。
それが私の、枯風庵の仕事です。

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