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2013-12-12

紙漉き修行② ~土佐和紙 その6~

いよいよ実習最終日となった。

仕上げとして、圧搾で余計な水分を除いた紙を板に貼り付け、天日干しをする。
乾かしている間に剥がれてこないように、紙の四辺を
ツルツルした椿の葉でなぞるのだという。
板に貼り付け

はがきの板干し。
板干し(ハガキ)

ロボットが漉いた紙(笑)。
板干し(小判)

でき上がった紙を陽に透かすと、あたたかくて、まっさらで、澄み切っていた。
混じり気のない美、それをこの手で作り上げたことに、ただただ感動した。
手を掛ければ掛けた分だけの仕上がりとなる素直さは、まるで人生そのものだ。

手間を惜しまない―――それがいかに大変で、いかに豊かなことか。
ロギールさんは紙漉きに機械や薬品を用いず、原料の栽培に肥料や農薬を使わない。
代わりに、愛情と手間をたっぷり注いでいらっしゃった。
全てが手作業。
自然に感謝し、自然と共に生活する、最近の世の常とは逆の、
シンプルかつ実直なスタイル。
そういう紙漉き、そういう生き方を目の当たりにして、
自身もかくありたいと強く思った。
わずか1週間弱だったが、技術以上に、紙漉きの「心構え」を
胸に刻み込んだ今回の実習であった。

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